危険物乙4②

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法令:製造所等(設置・変更)/危険物取扱者(免状・講習)

製造所等とは

  • 製造所等製造所・貯蔵所・取扱所 をまとめた呼び方。

設置・変更の許可(誰に許可をもらう?)

ポイントは 「消防本部・消防署がある市町村かどうか」

  • 消防本部・消防署がある市町村に設置 → 市町村長
  • 消防本部・消防署がない市町村に設置 → 都道府県知事

移送取扱所(パイプライン施設)は特に注意

配管やポンプで危険物を移送する、長く伸びる施設なので、またがる範囲で許可者が変わる。

  • 消防本部・消防署がある市町村内だけ市町村長
  • 2つ以上の市町村にまたがる都道府県知事
  • 2つ以上の都道府県にまたがる総務大臣

工事~使用開始までの流れ(頻出イメージ)

  1. 許可を得る
  2. 工事開始
  3. 工事完了後:完成検査に合格
  4. 完成検査済証の交付
  5. 使用開始OK

※さらに重要

  • 指定数量以上の液体危険物タンクがある製造所等は、
    工事完了前に 完成検査前検査 が必要(完成してからだと見えない部分が検査できないため)。

仮使用とは(ここ引っかけやすい)

  • 仮使用=工事中に、工事に関わらない部分だけ先に使用すること。
  • 市町村長等の「承認」が必要。
    ※「許可」じゃなくて 承認 なので注意。

危険物取扱者(甲・乙・丙の違い)

できること(共通)

  • 危険物の取扱い
  • 取扱いの立会い
  • 危険物保安監督者の業務
    ※ただし、免状の種類で範囲が変わる。

甲種

  • 全ての危険物
    取扱い・立会い・保安監督者 すべてOK

乙種

  • 免状に記載された「類」のみ
    取扱い・立会い・保安監督者 OK(その類の範囲で)

丙種

  • 第4類の指定された危険物のみ「取扱い」OK
  • 立会い不可
  • 危険物保安監督者になれない

免状の交付者

  • 試験合格 → 免状交付者は 都道府県知事

記載事項の変更(書換えが必要)

  • 氏名が変わった
  • 写真が撮影から10年経過
  • 申請先:居住地または勤務地を管轄する都道府県知事

再交付(なくした/汚した/破れた)

  • 亡失・滅失・破損 → 再交付申請OK
  • 申請先:交付または書換えをした都道府県知事
  • 再交付後に元の免状が見つかった → 再交付した都道府県知事へ返納

保安講習(受ける周期)

取扱い作業に従事した日から 1年以内に受講

その後は 受講した日以後の最初の4月1日から3年以内に受講

従事してから 2年以内に免状交付 or 講習受講している場合:交付日 or 受講日から3年以内に受講

物理・化学:密度/比重/蒸気比重/熱(比熱・熱容量)

密度

  • 密度=単位体積あたりの重さ
  • 単位体積の例:1cm × 1cm × 1cm=1㎤(1cc)
  • 単位:g/cm³
    • 水:1 g/cm³
    • 鉄:7.9 g/cm³(同じ体積なら鉄の方が重い)

比重

  • 比重=(物質の密度)÷(水の密度)
  • 水の密度が1なので、比重は密度と同じ数値になりやすい
  • 単位なし
  • 比重>1 → 水に沈む比重<1 → 水に浮く
    • 乙4の危険物は 比重1未満が多い(=水に浮く)ことが多いので注意。

蒸気比重(気体)

  • 蒸気比重=(気体の密度)÷(同体積の空気の密度)
  • 蒸気比重>1 → 空気より重く、低所にたまりやすい
  • 乙4で扱う蒸気は 1より大きいものが多い
    ※液体の比重(1未満が多い)と逆になりやすいのでひっかけ注意。

熱の3点セット(熱量/比熱/熱容量)

  • 熱量(J):与えた熱の大きさ(単位:ジュール)
  • 比熱1gの温度を1℃上げるのに必要な熱量
    • 水の比熱:約4.2 J/(g·℃)(水は温度変化しにくい)
  • 熱容量:物質全体の温度を1℃上げるのに必要な熱量
    • 熱容量=比熱×質量
  • 覚え方:
    比熱=1g基準熱容量=全体基準

危険物の性質:特殊引火物(非水溶性)

特殊引火物の定義(超頻出)

  • 発火点が100℃以下のもの

または

  • 引火点が-20℃以下で、かつ沸点が40℃以下のもの

→ 引火しやすく、危険性が非常に高い。

代表例

  • 非水溶性:ジエチルエーテル、二硫化炭素
  • 水溶性:アセトアルデヒド、酸化プロピレン

ジエチルエーテル(非水溶性)

  • 引火点:-45℃(第4類で最も低い)
  • 沸点:35℃(揮発しやすい)
  • 発火点:160℃(低め)
  • 爆発範囲:広い(例:1.9~36%)
  • 性状:無色、甘い刺激臭、蒸気に麻酔性
  • 水にほとんど溶けない/有機溶剤に溶けやすい

二硫化炭素(非水溶性)

  • 引火点:-30℃
  • 沸点:46℃
  • 発火点:90℃(第4類で最も低い/100℃以下はこれだけ)←超重要
  • 爆発範囲:広い(例:1.3~50 vol%)
  • 性状:無色、特有の不快臭、毒性あり
  • 酸化すると 二酸化硫黄が発生しうる
  • 比重:1.26(水より重い)(第4類で最大級)

二硫化炭素の貯蔵(理由までセットで覚える)

  • 水没貯蔵(水の中で貯蔵)
  • 理由:
    • 比重が大きく水に沈む
    • 非水溶性で水に溶けない
    • 水中に置くことで 蒸気が出にくく、発火防止につながる

今日のまとめ

  • 設置・変更の許可者:原則 消防署あり→市町村長/なし→知事
  • 移送取扱所は範囲で変化:市町村→知事→総務大臣
  • 工事後は 完成検査→検査済証→使用開始
  • 仮使用=承認(許可じゃない)
  • 取扱者:甲=全部OK/乙=指定類OK/丙=第4類の一部「取扱いのみ」
  • 比重(液体)蒸気比重(気体)は逆パターンに注意
  • 特殊引火物の定義(発火100以下・引火-20以下・沸点40以下)
  • 二硫化炭素:発火点90℃(唯一100℃以下)水没貯蔵

Q&A

Q1. 製造所等とは?
A. 製造所・貯蔵所・取扱所の総称。

Q2. 製造所等の設置・変更の許可者は何で決まる?
A. 設置先市町村に「消防本部(消防署)」があるかどうか。

Q3. 消防本部等がある市町村に設置するときの許可者は?
A. 市町村長。

Q4. 消防本部等がない市町村に設置するときの許可者は?
A. 都道府県知事。

Q5. 移送取扱所(パイプライン施設)で許可者が変わる基準は?
A. またがる範囲(市町村内/複数市町村/複数都道府県)。

Q6. 移送取扱所:市町村内のみの許可者は?
A. 市町村長。

Q7. 移送取扱所:2つ以上の市町村にまたがる場合の許可者は?
A. 都道府県知事。

Q8. 移送取扱所:2つ以上の都道府県にまたがる場合の許可者は?
A. 総務大臣。

Q9. 工事〜使用開始の基本フローは?
A. 許可 → 工事 → 完成検査合格 → 完成検査済証 → 使用開始。

Q10. 完成検査前検査とは?(目的)
A. 完成検査の前に、完成後は確認しにくい工程の重要部分を工程ごとに確認する検査。

Q11. 完成検査前検査が典型的に関係する設備は?
A. 液体危険物タンクの設置・変更工事(例:水張・水圧などの工程検査)。

Q12. 仮使用とは?
A. 工事中に、工事に関係ない部分だけを先に使用すること。

Q13. 仮使用に必要なのは「許可」or「承認」?
A. 承認。

Q14. 甲種でできる範囲は?
A. 全類の取扱い・立会いができ、危険物保安監督者になれる。

Q15. 乙種でできる範囲は?
A. 免状に記載された類のみ取扱い・立会いができ、危険物保安監督者になれる(記載類に限る)。

Q16. 丙種でできる範囲は?
A. 第4類のうち指定された危険物の取扱いのみ(立会い不可、危険物保安監督者不可)。

Q17. 免状の交付者は?
A. 都道府県知事。

Q18. 書換えが必要な典型例は?
A. 氏名変更、写真が撮影から10年経過したとき。

Q19. 再交付できる理由は?
A. 亡失・滅失・破損・汚損。

Q20. 再交付後に元の免状が見つかったら?
A. 再交付を受けた都道府県知事に返納する。

Q21. 保安講習:新たに従事したらいつまでに受講?
A. 従事した日から1年以内。

Q22. 保安講習:継続従事者の周期は?(覚え方)
A. 原則「3年ごと」。※厳密には、受講日(または交付日)後の最初の4月1日を起点に3年以内。

Q23. 例外(従事日前2年以内に免状交付 or 講習受講)だとどうなる?
A. 従事から1年ではなく、交付日または受講日後の最初の4月1日を起点に3年以内。

Q24. 密度とは?
A. 単位体積あたりの質量。

Q25. 比重とは?
A. (物質の密度)÷(水の密度)。単位なし。

Q26. 比重が1より大きい/小さいと?
A. >1:水に沈む <1:水に浮く。

Q27. 蒸気比重とは?
A. (気体の密度)÷(同体積の空気の密度)。

Q28. 蒸気比重>1の意味は?
A. 空気より重く、低所に滞留しやすい。

Q29. 比熱とは?
A. 1gの温度を1℃上げるのに必要な熱量。

Q30. 熱容量とは?式は?
A. 物質全体を1℃上げる熱量。熱容量=比熱×質量。


性質:特殊引火物(第4類)

Q31. 特殊引火物の正しい定義は?
A. 「発火点が100℃以下」または「引火点が-20℃以下で、かつ沸点が40℃以下」。

Q32. 特殊引火物の代表例は?
A. ジエチルエーテル、二硫化炭素、アセトアルデヒド、酸化プロピレン。


物質別:ジエチルエーテル

Q33. ジエチルエーテルの引火点/沸点/発火点は?
A. 引火点 -45℃、沸点 約35℃、発火点 約160℃。

Q34. ジエチルエーテルの頻出ポイントは?
A. 揮発しやすく可燃性蒸気を生じやすい(爆発範囲が広い)。

Q35. 二硫化炭素の引火点/沸点/発火点は?
A. 引火点 -30℃、沸点 約46℃、発火点 約90℃。

Q36. 二硫化炭素の超重要ポイントは?
A. 第4類の中でも発火点が特に低く、着火しやすい。

Q37. 二硫化炭素の爆発範囲(代表値)は?
A. 下限 約1.3 vol%/上限 約50 vol%。

Q38. 二硫化炭素の比重は?
A. 約1.26(>1で水より重い)。

Q39. 二硫化炭素が水没貯蔵なのはなぜ?
A. 比重>1で沈み、非水溶性で水に溶けにくい→蒸気発生を抑えて引火・発火リスクを下げる。

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