1. 法令(人・規程・検査・点検)
1-1. 危険物保安監督者(役割/資格/選任)
- 役割:危険物の取扱作業の保安について監督し、必要な指示・指揮を行う。事故時の措置、関係者との連絡なども担う。
- なれる人(資格要件):甲種または乙種危険物取扱者で、危険物取扱いの実務経験6か月以上。
- 選任が必要かどうか:
「政令で定める製造所等」で必要。
※施設の種類だけでなく、扱う危険物(第4類か等)/指定数量の倍数/引火点(例:40℃未満)/地下タンクの有無などで要否が細かく分岐する。
※移動タンク貯蔵所は原則、保安監督者の選任対象ではない(ここはひっかけで出やすい)。
1-2. 危険物保安統括管理者(大量第4類の“事業所統括”)
- 役割:大量に第4類危険物を扱う事業所で、保安業務を統括して管理する。
- 資格:危険物取扱者の資格は不要。
- 届出:選任・解任したら市町村長等へ届出が必要。
- 選任が必要になる基準(第4類)
- 製造所・一般取扱所:指定数量の3,000倍以上
- 移送取扱所:指定数量以上
1-3. 危険物施設保安員(施設の点検・異常の連絡役)
- 役割:施設の保全(定期点検・臨時点検の実施、記録、異常時の連絡など)。
- 資格:危険物取扱者免状は必須ではない。
- 選任・解任:所有者等が行い、(一般的に)保安統括管理者のような「選任・解任の届出」が必ず要るタイプではない。
- 必要となる施設(覚え方)
- 製造所・一般取扱所:指定数量100倍以上
- 移送取扱所:すべて
2. 予防規程(認可・対象・倍数)
2-1. 予防規程とは
- 火災を予防するために、事業所が定める自主保安ルール。
- ポイント:設定には市町村長等の「認可」が必要(許可でも承認でもない)。
2-2. 予防規程が必要な施設(頻出:倍数で暗記)
- 製造所:10倍以上
- 一般取扱所:10倍以上
- 屋外貯蔵所:100倍以上
- 屋内貯蔵所:150倍以上
- 屋外タンク貯蔵所:200倍以上
- 給油取扱所:すべて
- 移送取扱所:すべて
3. 自衛消防組織(大量第4類のセット暗記)
- 大量の危険物を扱う場合、自衛消防組織の設置が必要になる。
- 覚え方はシンプル:保安統括管理者の選任基準とセット
- 製造所・一般取扱所:3,000倍以上
- 移送取扱所:指定数量以上
4. 保安検査(対象は“特定”)
- 保安検査:市町村長等が行う保安に関する検査。
- 対象:政令で定める「特定屋外タンク貯蔵所」および「特定移送取扱所」(※全部の屋外タンク/移送が一律対象、ではない)
- 未受検などは、許可取消し・使用停止命令などの対象になり得る。
5. 定期点検(頻度・記録・対象施設)
5-1. ルール
- 頻度:原則 1年に1回以上(条件により例外の頻度がある)
- 記録保管:3年間
- 点検の関与:危険物取扱者(甲乙丙を問わない)が点検または立会いに関与する形が基本。
5-2. 定期点検が必要な施設(これが一番大事)
- 地下タンク貯蔵所:すべて
- 移動タンク貯蔵所:すべて
- 移送取扱所:すべて
- 給油取扱所:地下タンクを有するもの
- 製造所:指定数量10倍以上 かつ 地下タンクを有するもの
- 一般取扱所:指定数量10倍以上 かつ 地下タンクを有するもの
- 屋外貯蔵所:100倍以上
- 屋内貯蔵所:150倍以上
- 屋外タンク貯蔵所:200倍以上
6. 物理・化学(熱の移動/静電気)
6-1. 熱の移動(3つ)
- 伝導:高温→低温へ、物質を通して伝わる
- 放射:赤外線などで伝わる(太陽光で温まる)
- 対流:液体・気体の移動で運ばれる(温かい方が上に動きやすい)
6-2. 静電気(発生と火災防止)
- 発生:摩擦・衝突で発生。火花(スパーク)が着火源になり危険。
- 不導体(帯電しやすい)例:ゴム、プラスチック、ガソリンなど多くの第4類(非水溶性)
- 防止策(4点セット)
- 接地(アース)
- 導体を使用
- 流速を遅く(移送時の摩擦を減らす)
- 湿度を高く(乾燥は静電気が起きやすい)
7. 性質(特殊引火物:水溶性の2つ)
7-1. 特殊引火物(代表4つ)と水溶性
- 非水溶性:ジエチルエーテル、二硫化炭素
- 水溶性:アセトアルデヒド、酸化プロピレン
7-2. アセトアルデヒド(重要数字が多い)
- 引火点:-38℃(超低い)
- 沸点:約20℃(非常に低い=揮発しやすい)
- 発火点:175℃
- 燃焼(爆発)範囲:約4.1~55 vol%(非常に広い)
- 性状:無色・刺激臭/水や有機溶剤に溶ける/毒性あり
7-3. 酸化プロピレン
- 引火点:-37℃
- 沸点:約34℃
- 発火点:449℃
- 燃焼(爆発)範囲:約2~38.5 vol%
- 性状:無色・刺激臭/水や有機溶剤に溶ける/反応性があり重合しやすい
7-4. “最も○○”で覚える(試験向け比較)
- ジエチルエーテル:4つの中で 引火点が最も低い(-45℃)
- 二硫化炭素:比重が大きい(約1.26)、発火点が低い(約90℃)
- アセトアルデヒド:沸点が最も低い(約20℃)、燃焼範囲が最も広い(約4.1~55%)
Q&A
Q1. 危険物保安監督者の役割は?
A. 危険物の取扱作業の保安を監督し、必要な指示・指揮を行う。
Q2. 危険物保安監督者になれる条件は?
A. 甲種または乙種+実務経験6か月以上。
Q3. 保安監督者の選任要否は何で決まる?(一言で)
A. 政令で定める製造所等で、施設・危険物の条件(倍数、引火点、地下タンクなど)で分岐。
Q4. (ひっかけ)移動タンク貯蔵所は保安監督者が必要?
A. 原則、選任対象ではない。
Q5. 危険物保安統括管理者の役割は?
A. 大量の第4類危険物を扱う事業所で、保安業務を統括管理する。
Q6. 保安統括管理者は危険物取扱者免状が必要?
A. 不要。
Q7. 保安統括管理者の届出は?
A. 選任・解任したら市町村長等へ届出。
Q8. 保安統括管理者の選任基準(第4類)は?
A. 製造所・一般取扱所:指定数量3,000倍以上/移送取扱所:指定数量以上。
Q9. 危険物施設保安員の役割は?
A. 施設の保全(定期・臨時点検、記録、異常時連絡など)。
Q10. 危険物施設保安員に免状は必要?
A. 必須ではない。
Q11. 危険物施設保安員が必要な基準は?(覚え方で)
A. 製造所・一般取扱所:100倍以上/移送取扱所:すべて。
Q12. 予防規程とは?
A. 火災予防のための自主保安ルール(事業所が定める)。
Q13. 予防規程の手続きは「認可・許可・承認」どれ?
A. 認可。
Q14. 予防規程が必要:製造所・一般取扱所は?
A. 指定数量10倍以上。
Q15. 予防規程が必要:屋外貯蔵所/屋内貯蔵所/屋外タンクは?
A. 100倍/150倍/200倍以上。
Q16. 予防規程が必ず必要な施設は?
A. 給油取扱所・移送取扱所。
Q17. 自衛消防組織の設置基準(第4類)は?(セット暗記)
A. 製造所・一般取扱所:3,000倍以上/移送取扱所:指定数量以上(保安統括管理者と同じ)。
Q18. 保安検査の対象は?
A. 政令で定める特定屋外タンク貯蔵所・特定移送取扱所。
Q19. 定期点検の頻度と記録保管は?
A. 原則 年1回以上/記録3年。
Q20. 定期点検が「すべて必要」な施設は?
A. 地下タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所・移送取扱所。
Q21. 定期点検が必要:給油取扱所はどんなとき?
A. 地下タンクがある場合。
Q22. 定期点検が必要:製造所・一般取扱所はどんなとき?
A. 指定数量10倍以上 かつ 地下タンクがある場合。
Q23. 定期点検が必要:屋外貯蔵所/屋内貯蔵所/屋外タンクは?
A. 100倍/150倍/200倍以上。
Q24. 熱の移動3つは?
A. 伝導・放射・対流。
Q25. 伝導とは?
A. 高温→低温へ、物質を通して熱が伝わる。
Q26. 放射とは?
A. 赤外線などの電磁波で熱が伝わる(例:太陽光)。
Q27. 対流とは?
A. 気体・液体の移動で熱が運ばれる(温かい方が上へ)。
Q28. 静電気の主な発生原因は?
A. 摩擦・衝突。
Q29. 静電気火災が危険な理由は?
A. 火花(スパーク)が着火源になるから。
Q30. 不導体(帯電しやすい)の例は?
A. ゴム・プラスチック・ガソリンなど(第4類は帯電しやすいものが多い)。
Q31. 静電気火災の防止策4つは?
A. 接地(アース)/導体使用/流速を遅く/湿度を高く。
Q32. 特殊引火物の代表4つは?
A. ジエチルエーテル/二硫化炭素/アセトアルデヒド/酸化プロピレン。
Q33. 水溶性の特殊引火物は?
A. アセトアルデヒド・酸化プロピレン。
Q34. 非水溶性の特殊引火物は?
A. ジエチルエーテル・二硫化炭素。
Q35. (比較)特殊引火物で「引火点が最も低い」のは?
A. ジエチルエーテル。
Q36. (比較)特殊引火物で「比重が大きい」のは?
A. 二硫化炭素。
Q37. (比較)特殊引火物で「発火点が低い」のは?
A. 二硫化炭素。
Q38. (比較)特殊引火物で「沸点が最も低い」のは?
A. アセトアルデヒド。
Q39. (比較)特殊引火物で「燃焼(爆発)範囲が最も広い」のは?
A. アセトアルデヒド。
Q40. 酸化プロピレンの要注意キーワードは?
A. 重合しやすい(反応性がある)。


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