危険物乙4⑥

Uncategorized

1. 法令:貯蔵・取扱いに関する基準(超重要)

1-1 基準の全体像(3つ)

危険物に関する「基準(ルール)」は大きく3つに分かれる。

  1. 貯蔵・取扱いに関する基準
  2. 製造所等の設置に関する基準
  3. 運搬・輸送に関する基準

この範囲では ①貯蔵・取扱い を扱う。


1-2 貯蔵・取扱いの基準の内訳(3分類)

貯蔵・取扱いに関する基準はさらに次の3つに分かれる。

  • A:すべての製造所等に共通する基準(15項目)
  • B:危険物の類ごとの基準(ここでは第4類)
  • C:貯蔵に関する基準(貯蔵所の原則)

1-3 A:すべての製造所等に共通する基準(15項目)

ポイントは「禁止/要求」をセットで覚えること。

  1. 届出した品名以外の危険物を貯蔵・取扱いしない
  2. 届出した数量指定数量の倍数以上の範囲を超えて勝手に扱わない(=届出どおり)
  3. みだりに火気を使用しない
  4. 関係者以外を出入りさせない
  5. 整理・清掃を常に行い、空箱など不要物を置かない
  6. 排水設備・油分離装置等に溜まった危険物は、あふれないよう随時くみ上げる
  7. 危険物のくず・かす等は、1日1回以上、安全な場所で廃棄など適切に処理
  8. 建築物・工作物・設備は性質に応じて、遮光または換気を行う
  9. 性質に応じて、適正な温度・湿度・圧力を保つ
  10. 漏れ・あふれ・飛散を防ぐための必要な措置を講ずる
  11. 変質・異物混入等により危険性が増大しないよう措置を講ずる
  12. 危険物が残存(残存のおそれがある)設備等を修理するときは、危険物を完全に除去してから行う
  13. 容器は性質に適合し、腐食・破損・裂け目等がないものを用いる
  14. 収納容器を、転倒・落下・衝撃・引きずりなどの粗暴な行為をしない
  15. (可燃性蒸気が漏れ/滞留のおそれ、または可燃性微粉が著しく浮遊のおそれのある場所では)
     火花を発するおそれのある電気機器・工具・履物等を使用しない
     +(屋外等で扱う場合は)**危険物がむき出しにならないよう(露出防止)**の措置をする

覚え方:
届出どおり/火気NG/立入制限/整理清掃/漏れ飛散防止/温湿圧管理/修理前に完全除去/容器の健全性/粗暴NG/火花NG


1-4 B:危険物の類ごとの基準(第4類)

第4類(引火性液体)の基本

  • 炎・火花・高温体の接近や加熱を避ける
  • みだりに蒸気を発生させない(=蒸気をためない・換気などで管理)

1-5 C:貯蔵に関する基準(原則)

  • 危険物以外の物品を貯蔵しない(原則)
  • 異なる類の危険物を同一貯蔵所で貯蔵しない(原則)
    ※例外が認められるケースもあるが、試験はまず「原則」を確実に。

2. 物理と化学:溶液・濃度、酸と塩基(重要)

2-1 用語

  • 溶液:溶質が溶媒に溶けた液体
  • 溶解:物質が液体に溶けること
  • 溶質:溶ける物質(例:食塩水の塩)
  • 溶媒:溶かす媒体(例:食塩水の水)

2-2 濃度(質量%濃度)

  • 濃度(%)=溶質の質量 ÷ 溶液の質量 × 100
  • 例:塩10g+水90g → 溶液100g
    濃度=10/100×100=10%

2-3 酸と塩基

  • :水中で 水素イオン(H⁺) を生じる
  • 塩基(アルカリ):水中で 水酸化物イオン(OH⁻) を生じる

リトマス紙

  • 酸:青 → 赤
  • 塩基:赤 → 青

pH(0〜14)

  • 低いほど酸性が強い/高いほど塩基性が強い
  • pH=7は中性

中和

  • 酸+塩基 → 水+塩(えん)
    ※ここでの「塩」は食塩の意味ではなく、中和で生じる生成物の総称。

3. 性質:第2石油類(重要)

3-1 定義(暗記)

  • 第2石油類:1気圧で 引火点 21℃以上 70℃未満

3-2 代表例(この範囲で扱うもの)

  • 灯油、軽油、クロロベンゼン、キシレン、酢酸

3-3 水溶性の整理(ここが修正点)

  • 非水溶性:灯油、軽油、クロロベンゼン、キシレン
  • 水溶性:酢酸
    ※「灯油・軽油が水溶性」は誤りなので修正。

3-4 灯油と軽油(比較で出やすい)

共通点(試験で使える要点)

  • どちらも 非水溶性
  • 引火点以上で蒸気が出やすくなり、引火しやすくなる(火気・換気・静電気対策が重要)
  • 霧状布に染み込んだ状態は引火しやすい(空気との接触面積が増える)
  • 摩擦・誘導等で静電気が発生しやすい → 静電気火災に注意
  • ガソリンと混合すると引火しやすくなる

相違点

  • 沸点:軽油の方が高い(分留温度の違い)
    • 灯油:無色〜淡黄色
    • 軽油:淡黄色〜淡褐色
  • 用途
    • 灯油:ストーブ燃料など
    • 軽油:ディーゼルエンジン燃料など

※「ガソリンと同じくらい危険」と言い切るより、
『引火点以上で引火しやすくなる(火気・静電気対策が重要)』 と覚えるのが安全で正確。


3-5 クロロベンゼン

  • ベンゼンに塩素が1つ付いた物質
  • 用途:除草剤、色素、ゴム原料など
  • 無色液体・特有の臭気
  • 比重が1より大きく水に沈む(塩素含有化合物は比重が大きくなりやすい)

3-6 キシレン

  • ベンゼンにメチル基が2つ付いた化合物
  • 異性体:オルト/メタ/パラ(それぞれ沸点が異なる)
  • 無色透明・芳香
  • 非水溶性(有機溶剤に溶ける)

3-7 酢酸

  • 食酢の成分(食酢は酢酸を水で約3%程度に薄めたもの)
  • 無色液体・刺激臭
  • 17℃以下で凝固 → 氷酢酸とも呼ばれる
  • 水溶性、水溶液は弱酸性

仕上げ:この範囲の「取りどころ」

  • 法令:共通基準15は “禁止/要求” で暗記(特に届出・火気・整理清掃・漏えい防止・修理前除去・容器・火花NG)
  • 物理化学:質量%濃度の式、リトマス、pH、酸+塩基=水+塩
  • 性質:第2石油類の引火点範囲(21〜70未満)+水溶性整理(灯油軽油は非水溶性

Q&A

Q1. 危険物に関する「基準」は大きく何に分かれる?
A. ①貯蔵・取扱い ②製造所等の設置 ③運搬・輸送

Q2. 貯蔵・取扱いの基準はさらに何に分かれる?
A. 共通する基準(15)/類ごとの基準/貯蔵の基準

Q3. 共通基準でまず押さえる「届出」ルールは?
A. 届出した品名・数量(指定数量の倍数)以外は貯蔵・取扱いしない(届出どおり)

Q4. 共通基準の火気に関する原則は?
A. みだりに火気を使用しない

Q5. 共通基準の立入に関する原則は?
A. 関係者以外を出入りさせない

Q6. 共通基準の整理整頓・清掃の要点は?
A. 常に整理・清掃、空箱など不要物を置かない

Q7. 油分離装置や排水設備に溜まった危険物はどうする?
A. あふれないよう随時くみ上げる

Q8. 危険物のくず・かす等はどう処理?
A. 1日1回以上、安全な場所で廃棄など適切に処理

Q9. 設備・建物の「環境管理」系の基準は?
A. 性質に応じて遮光または換気、さらに温度・湿度・圧力を適正に保つ

Q10. 漏れ・あふれ・飛散に関する基準は?
A. 漏れ・あふれ・飛散しないよう必要な措置を講ずる

Q11. 変質・異物混入に関する基準は?
A. 変質・異物混入等で危険性が増大しないよう措置を講ずる

Q12. 設備等を修理するときの大原則は?
A. 危険物が残存(残存のおそれがある)なら、完全に除去してから修理

Q13. 危険物を収納する容器の要件は?
A. 性質に適合し、腐食・破損・裂け目等がないもの

Q14. 容器の扱いで禁止される「粗暴行為」は?
A. 転倒・落下・衝撃・引きずりなどをしない

Q15. 火花に関する禁止(危険な場所)を一言で?
A. 可燃性蒸気が滞留しそう/可燃性微粉が浮遊しそうな場所では、火花を発するおそれのある電気機器・工具・履物等を使わない

Q16. 第4類(類ごとの基準)の基本は?
A. 炎・火花・高温体・加熱を避ける/みだりに蒸気を発生させない

Q17. 貯蔵の原則を2つ言うと?
A. 危険物以外の物品を貯蔵しない(原則)、異なる類の危険物を同一貯蔵所で貯蔵しない(原則)

Q18. 溶液とは?
A. 溶質が溶媒に溶けた液体

Q19. 溶質・溶媒の違いは?
A. 溶質=溶ける物質、溶媒=溶かす媒体

Q20. 質量%濃度の式は?
A. 濃度(%)=溶質の質量 ÷ 溶液の質量 ×100

Q21. 塩10g+水90gの食塩水の濃度は?
A. 溶液100gなので10%

Q22. 酸・塩基の定義は?
A. 酸=水中でH⁺を生じる/塩基(アルカリ)=水中でOH⁻を生じる

Q23. リトマス紙の判定(酸・塩基)は?
A. 酸:青→赤/塩基:赤→青

Q24. pHの基本(範囲と中性)は?
A. 0〜14、7が中性(低いほど酸性が強い/高いほど塩基性が強い)

Q25. 中和反応の生成物は?
A. 水+塩(えん)(食塩の意味ではない)

Q26. 第2石油類の定義(引火点)は?
A. 1気圧で引火点21℃以上70℃未満

Q27. 第2石油類の代表例(この範囲)は?
A. 灯油/軽油/クロロベンゼン/キシレン/酢酸

Q28. 水溶性の整理(最重要・引っかけ対策)
A. 非水溶性:灯油・軽油・クロロベンゼン・キシレン/水溶性:酢酸

Q29. 灯油と軽油で「危険性が増す条件」は?
A. 引火点以上になると蒸気が出やすくなり引火しやすくなる(火気・静電気に注意)

Q30. 霧状/布に染み込むと引火しやすい理由は?
A. 空気との接触面積が増えるため

Q31. 灯油と軽油の用途の違いは?
A. 灯油=ストーブ燃料など/軽油=ディーゼルエンジン燃料など

Q32. 灯油と軽油の色の違いは?
A. 灯油:無色〜淡黄色/軽油:淡黄色〜淡褐色

Q33. 灯油と軽油の沸点はどちらが高い?
A. 軽油の方が高い

Q34. クロロベンゼンの特徴で覚えるべき点は?
A. 比重が1より大きく水に沈む(無色液体・特有の臭気)

Q35. キシレンの異性体は?
A. オルト/メタ/パラ(沸点が異なる)

Q36. 酢酸の特徴(氷酢酸)は?
A. 17℃以下で凝固→氷酢酸、水溶性、水溶液は弱酸性

コメント

タイトルとURLをコピーしました